武田 龍の世界

武田 龍(たけだ りょう)

早稲田大学政治経済学部を中退し、映像作品や広告などの作曲活動を行う。これまでにANA、伊藤忠商事、Billboard JAPAN等の音楽を手掛ける。
その後、より緻密な技法を学ぶため洗足学園音楽大学作曲コースに入学。作曲を佐藤昌弘、音楽理論を清水昭夫、市川景之、ピアノを山田武彦の各氏に師事。2018年度、作品が第9回音楽大学オーケストラ・フェスティバルにおける洗足学園音楽大学のファンファーレに選出。2020年度、公益財団法人明治安田クオリティオブライフ文化財団より音楽学生奨学金を授与。
洗足学園音楽大学音楽学部作曲コースを首席で卒業。
日本の”音”に対する感性によって生まれる響きの創造をこれからの研究テーマとしている。

2021年度

作品発表演奏会
 日時:2021年12月20日(月)
 会場:洗足学園 前田ホール

部屋とオーケストラ ~ ヴァイオリンとオーケストラのための

演奏会場としての「場」の概念は、配信技術の普及などによって私的な部屋との境目が薄れ、その意味合いは徐々に変わってきているようです。
演奏のための「場」と、それを聴くための「場」の不一致はとても面白く、その在り方を考えることは作品づくりに新しいひらめきを与えてくれる予感がしました。
この作品は、そのような興味を出発点とした音楽です。
配信での視聴を念頭に、自分の部屋で聞こえるいくつかの音をオーケストラに転写することでコンサートホールと部屋とを共通の音素材によってリンクさせます。媒体となるオーケストラの存在とともに、そこに生まれる「場」を考えます。