五十嵐 太一(いがらし たいち)
東京都出身。明星学園高等学校卒業。洗足学園音楽大学音楽学部作曲コースを首席で卒業。
これまで作曲を大竹くみ、音楽理論を原田愛の各氏に、ピアノを水野紀子氏、石田多紀乃の各氏に師事。
2022年度
作品発表演奏会
日時:2022年12月19日(月)
会場:前田ホール
今回の作品は小説家、深沢七郎の作品「楢山節考」を題材に作曲した。主人公の老婆は70歳を迎えた冬に息子に背負われ楢山に捨て置かれる。死んで村の役に立てる事に喜びを感じている老婆と、そのことに対して息子の複雑な心情を描いた作品である。現代では考えられないような、苦しく、禍々しい心の動きに深く感銘を受け、それをオーケストラという形で表現した。
曲の題名である「Primitive」という単語は、原生的や原始的という意味を持つ。ここでいう「Primitive」は楢山節考でも描かれているような、自分たちにとって役に立たない、立たなくなってしまったものを排除する、といった無意識の中に存在する人間の本能的な部分の事を指す。
演奏をしてくださる指揮者の松村秀明先生、マスターオーケストラの皆さん、スタッフの方々に、この場をお借りして感謝申し上げます。
録音・録画会 in Summer 2022
日時:2022年8月29日(月)
会場:シルバーマウンテン1F
Quietlyという単語には様々な意味があるが自分は「凝然とした」という意味を込めて今回の題名にした。「凝然とした」という言葉は動かない様子を示しめす。今回の作品はその動かない物質の視点から見た周りの環境の変化、それにより物質がどのように変化していくのか、ということを想像し表現した作品である。
快く演奏を快く引き受けて演奏者の方々にこの場をお借りしてお礼を申し上げます。
2022年度 学内リサイタル講座 第1回公演 2部
日時:2022年6月3日(金)
会場: シルバーマウンテン2F
Particleとは分子、粒子と言った意味である。今回の曲は金属が融点を超えず固体物として存在できる限界の温度に達したときの分子の動きを Alto Sax. の無伴奏という形で表現した作品である。
演奏を快く引き受けてくださった Sax.奏者の矢澤亘氏に、この場をお借りしてお礼を申し上げます。
2021年度
作品発表演奏会
日時:2021年12月20日(月)
会場:洗足学園 前田ホール
今回の作品は建築をモティーフに作曲した作品である。
自分は特に建築物が作られていく様子、作られたことによって不要になったものが取り壊されていく様子について着目した。「Landscape」という単語は建築の世界でよく使われる単語であり、意味は都市における建物や公園などの公共空間的なデザインを指す。このようなことを今回は木管五重奏という形で自分は表現した。
演奏を快く引き受けてくださった皆様にはこの場を借りてお礼を申し上げます。
作品発表演奏会
日時:2021年12月20日(月)
会場:洗足学園 前田ホール
バルトークが次男ペーテルのピアノ練習のために1927年から1933年の間に書かれた作品である。全部で153曲書かれており後半に連れて曲難易度も上がっていく。バルトーク自身ハンガリー出身でありハンガリーの民俗音楽について研究をし作曲を行っていたが民俗音楽から作曲を行うことに限界を感じ新手な作曲法を研究していくための実験として書かれた曲集でもある。
自分はこの曲集の中から126「変拍子」132「同時と分散の長2度」153を今回の編曲作品から選んだ。
録音・録画会 in Summer 2021
日時:2021年8月31日(火)
会場:シルバーマウンテン1F
この曲は日本の梅雨の時期に現れる様々な雨の形を表現した曲である。様々な雨というのは突発的に降り始めるもの、霧のような雨粒の細かいもの、雨粒が大きい雨など様々な形があると自分は考えた。それらのイメージをモティーフにして書いた曲が今回の作品「Rain」である。演奏を快く引き受けていただいた演奏者の皆様にはこの場をお借りしてお礼を申し上げます。