2018年洗足学園音楽大学音楽学部作曲コースを首席で卒業。同学の表彰学生(年度最優秀賞)として選出される。
現在は一般企業で勤める傍ら、作曲、編曲を中心に音楽活動を続けている。
最近の作品には、「この風を君とみなす(2019年9月香川県で初演)」「偏在(2020年初演予定)」がある。
大学時代を振り返ると、本当にたくさんのことを勉強していたなと思います。今思えば洗足学園での四年間は、音楽に触れる時間が豊富にあり、環境にも恵まれた至福の日々でした。
在学中、わたしは一度扱ったことのある編成はなるべく二度取り組まないようにしていました。(…なぜそんなことをしていたのでしょうか。先生から言われたのでしょうか。。覚えていませんが、)未だにその習慣が抜けず、今も作品を作るときはなるべく扱ったことのない楽器や編成を選びます。おかげでいろいろな楽器の演奏者と知り合うことができましたし、どの楽器にも食わず嫌いをすることなく接することができるようになったような気がします。
わたしは現在、音楽とは全く関係のない仕事をしていますが、ありがたいことに大学時代に知り合った方々から時々声をかけてもらい、大学卒業後も毎年作品を作っています。
学生時代と比べると、インプットする場も意見交換の場もかなり減ったので、創作の際は常に自分との果てしない孤独な闘いです。それなのに、正直作曲どころではないほど仕事で疲れきって、なにも聞きたくないし楽譜すら見たくない時なんかがあります。
そんな時、大学生活での出会いや、学んだこと …授業中に取ったノートや資料、先生方から聞いたお話、触れた作品、演奏会の経験 等々… がいつもわたしを音楽のある場所へと救い出してくれ、そして、「あの四年間で得たもの全てが余すことなくわたし大切な財産になった」と実感するのです。