方 禹錕の世界

方 禹錕

方 禹錕(ほう うこん)

中国瀋陽音楽学院作曲科卒業。瀋陽音楽学院附属中学校に入学後、大学まで作曲を勉強している。大学在学中に「優秀学生奨学金」と「専門優秀奨学金」を受賞。作曲を陈旭、姜盛林の両氏に師事。大学時代には室内楽曲の《秋歌》《山の景色》《韵》、そしてオーケストラ曲の《Negative》《深处》を作曲した。作曲を桑原ゆう、佐原洸の両氏に師事。

2023年度

大学院 作曲専攻 作品発表演奏会
 日時:2024年2月20日(火)
 会場:洗足学園 前田ホール

「鏡」は3本のヴィブラフォンのための組曲。「鏡」のテーマは、さまざまな模倣技法を使って展開される。 第一楽章では、鏡が閉じられているため、3本のヴィブラフォンのピッチ素材とマレットが異なり、それぞれ異なるタイミングで演奏を開始する。 ここでのアイデアは、3つの異なる個性のテーマを表現することである。 トライアングルのきっかけとして、鏡が開かれる。
 第二楽章では、ヴィブラフォンの鍵盤を鏡のように使う技法が使われている。 鍵盤の中心音を選択した後、AとBヴィブラフォンが反行模倣を行う。
 第三楽章では、五線譜を鏡のように使い、第3線を中心に、AとCのヴィブラフォンが反行模倣を行う。
 第四楽章は、BとCヴィブラフォンが逆行模倣を行う。
 第五楽章は、第二、三、楽章の技法を用いた絶え間ない変化と展開によって完成する。 鏡を破った後、 コーダに入り、トライアングルの音で楽章が終わる。

録音・録画会 in Summer 2023
 日時:2023年8月30日(水)
 会場:シルバーマウンテン1F

《幽谷》

この曲は、谷間の様々な音を表現した。例えば、森の中の風の音、川の音、様々な動物の鳴き声などである。
サックス三重奏という編成にした理由はサックスの特殊奏法が「幽谷」の感覚をよりよく表現できると思ったからだ。例えば、air-tone は風の音、glissando は水の流れ、Slapは昆虫がうごめく音のようだ。
中国の五音音階を採用し、サクソフォーンの特殊な演奏法と組み合わせて作曲を進めた。それにより神秘性の中に、ふとした新鮮さを演出した。

2022年度

2022年度 研究・修了演奏
 
日時:2023年1月12日(木)
 会場:洗足学園 前田ホール

《都市》

録音・録画会 in Summer 2022
 日時:2022年8月30日(火)
 会場:シルバーマウンテン1F

《Three Cats》

この作品のインスピレーションは、3匹の猫から来ている。3匹の猫の様々な状態をいくつかの特殊な演奏法で表現する。例えば、フルートの “flutter tongue” と”key noise” で猫が気持ちいいときの状態を描写する。フルートの “breath” で猫が遊んでいる時の怒った状態を表現したり、”glissando” で猫の鳴き声を表現したりするなど。猫が遊んでいる、休んでいる、コミュニケーションしているなどの状態をリズムやメロディーの変化で表現している。
作品の音高素材の選択については、中国の伝統的な五音音階と2度音程を多く使用し、2つの材料を組み合わせた。楽器の選択については、3種類の楽器がそれぞれの猫のイメージにぴったりである。

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