後藤 冴紀の世界

後藤 冴紀(ごとう さえき)

東京都出身。東京都立富士森高等学校卒。洗足学園音楽大学音楽学部作曲コース所属。中高6年間吹奏楽部に所属し、それぞれトランペット、トロンボーンを担当。特に高校時代の活動の中で吹奏楽の虜になり、作曲を志す。DTMを用いたポップス曲や音MADの作成の経験を活かし、また本学を通して和声法などを新たに習得することでクラシックとポップスの良さ双方を含んだ柔軟な音楽を作ることを目指す。作曲理論・技法を伊藤康英、ボーカルを松原ヒロの各氏に師事。

2025年度

作品収録演奏会 in Summer 2025
 日時:2025年8月28日(木)
 会場:前田ホール

吹奏楽のためのアリアと踊り

本曲は大きく二つの楽章に別れており、各楽章にて用いられるメロディは歌曲作曲研究‬の授業で作成したメロディの引用である。‬
その中でもイタリアのアリアからの引用であるため、このようなタイトルとなった。‬
冒頭に四度和声によるモチーフがあり、これは第二楽章でも使われる。‬

第一楽章は三拍子のアリアで、メロディの元となった歌詞はリヌッチーニの《‬Lasciatemi‬‭ morire‬‭》‬‭ で‬‭ある。暗い歌詞であることから音楽は全体を通してC minorで進行する。特に終盤は『私を死なせて』という悲痛な叫びであり、これは何度も繰り返される。Tpのソロの後に急激な加速を伴いながら第二楽章へ移る。

第二楽章は複合拍子で非常に軽快な踊りの曲になっている。3+3+2+2のリズムを基本としながら発展させている。半音階的なモチーフと歌曲的なメロディのふたつがあり、いずれも元となった歌詞はミナートの《O cessate di piagarmi》である。こちらも暗い歌詞であるため、minorで進行する。一度音楽が最高潮に盛り上がった直後、冒頭の四度和声によるモチーフが変形されて現れる。そのまま四度和声の緊張感と神秘性を保ったまま音楽は第二の頂点へ。一転して荘厳な音楽へと移り変わる。ここでは第一楽章のメロディをMajorに移調し引用。華やかなファンファーレとともに進んだ音楽はまた停滞しエンディングへ。再び加速した音楽は勢いを持ったままクライマックスに向かい、重厚なE♭の和音で終了。

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